7年間にわたってシンクロナイズドスイミングの日本代表コーチを務めてきた井村雅代さんが中国に渡った時の話が6月4日のNHK総合テレビジョンの「知る楽選」で紹介されました。(その5)「確かに凄い緊張する。心臓だって、口から飛び出しそうです。でも、これは、私は、生きてるって感じがするんですよ。」
9)そして迎えた北京オリンピック。シンクロのデュエットに出場した双子の蒋(しょう)姉妹は双子ならではの息のあった演技で、メダル獲得の大きな期待がかけられていました。
しかし、本番で、倒立して足だけ水上に出して、二人が揃って回転する演技で、二人の回転のタイミングに僅かな、差が生じてしまいます。
このミスが響いて4位、惜しくもメダルに届きませんでした。
井村雅代さん
「あんな事起こるんですね。あんなのもう1年以上、見た事ない。私あれ見た時に、経験も込みでやっぱり、オリンピックのメダルなんだって、思いましたね。
1年以上もあんなミスした事がないですよ。
でも。あれを見た時に、私の手からメダルがぽろっと手から落ちましたね。」
「失敗した子が私に手を差し出すんですよ、“私が間違ってご免なさい、思い切り叩いてくれって”・・・思い切り叩いてやった。
本当に思い切り叩いてやった。
本当にほっぺたでも、ひっぱたきたいぐらいの気持ちだったけど、この子達は、それをしたって何の解決にもならない。」
10)エースの蒋(しょう)姉妹がまさかの失敗、2日後のチーム演技を前に、井村雅代さんは選手達のオリンピックの怖さ、メダルを取る難しさ、不安を感じ取っていました。
そして井村雅代さんのとった方法は、「兎に角、選手達を一人にしないこと、一人になると色んなことを考えるから・・・その為には、練習しかない。ずーっと、練習しましたよ。
良い時は1人でもいいけれど、やっぱり、仲間がいると救われるじゃあないですか。
人間強いといっても弱いですよ。
だから、いつも一緒にしておく。そして終わるまでは兎も角、チームの事だけを皆で考えさす。」
「そこから、当日の朝ごはんを食べに行くまで、私、いつ寝たか、いつ起きたか、何食べたか、何も覚えていない。」
11)そしてチーム演技の日を迎える。
「選手達は緊張していた」、と井村雅代さんは言う。
「心地よい緊張はしなければいけない。私は何故、こんなに長い間コーチをしているかというと、確かに凄い緊張する。心臓だって、口から飛び出しそうです。
でも、これは、私は、生きてるって感じがするんですよ。
この感触が忘れられないから又(コーチを)やる訳ですよ。」
(続く)
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