NHKのスペシャルドラマ「坂の上の雲」の主人公の1人、秋山好古(よしふる)の「坂の上の雲」では描かれていない晩年の気骨のある姿が11月29日のNHK「ぐるっと日本」(10:05-11:30)で紹介されました。(その3)
秋山好古(よしふる)は、日露戦争後、軍の要職を歴任し、1916年57歳の時、陸軍大将に昇進する。
しかし65歳の時、地元松山の知り合いから、「松山の中学校で校長が不在となったので、名前だけでも貸した欲しい」と頼まれ、「俺は中学の事は何も知らんが、他に人がなければ校長の名前は出してもよい。日本人は地位を得て退職すると遊んで恩給で食う事を考える。それはいかん。俺でも役に立てば何でも奉公するよ。」と、この依頼を引き受ける。
秋山好古(よしふる)は、当時、重い糖尿病を患い、歩行が不自由になりかけていたが、名前だけを貸すのを良(よ)しとせず、松山への赴任を決意した。
元帥の地位を目前にしての、地方の一中学校校長への転進は、日露戦争以降の国家に対するアンチテーゼ(反発心)があったといわれる。
日露戦争後の軍人達が勝利に奢(おご)り贅沢を極めている事に反発をおぼえていたのである。
“人間はかくあるべきだ、我々(軍人)は最後まで国の為に尽くすのだ”、という彼の信念、衣冠を極めてふんぞりかえる事への、当時の風潮への彼なりの抗議であった。
(続く)
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